第62回 虹の会 佃島吟行 |
平成18年3月19日
参加者 | 12名 |
天気 | 晴れ |
句会場 | 佃区民館 |
佃小橋と日の出湯
集合場所を決めず、各自佃島を吟行した。地下鉄の月島駅から、佃小橋、住吉神社、佃公園などを歩いた。 |
船溜り |
◇久しぶりの佃島はまわりの景色がすっかり変わり驚きました。しかし、佃島の中は昔と変わらないたたずまいでした。(好子) ◇道が殆んど舗装されたせいか路地が綺麗になった感じ(辰也) ◇佃小路にかかる小橋、住吉神社のたたずまいなど、佃島で住んでいた先人の慎ましやかな生活、しかし華やかな遊び心を感じた。(隆雄) |
◇来週から桜祭という住吉神社、木瓜の大きな木があって、見事でした。(淑子) ◇住吉神社には色々花が咲いていたが、特に「鰹塚」には、椿、雪柳、牡丹の芽等があり上には桜が大分ふくらんでいて、もう十日もすれば開花しそう。(斉) |
住吉神社 |
佃煮屋天安 |
◇じっと苦吟していることろへ佃煮を炊くのか、醤油の香、つい佃煮を買ってしまいました。帰ってからの楽しみが一つ増えたというところ。(淑子) ◇何となくなつかしいような路地に沈丁花の咲いているのが印象的でその横に佃煮屋の看板を見られたのも心温まる思いでした。(ひで子) ◇佃煮の元祖ということで少し買う。(辰也) |
◇横丁の奥にある佃天台地蔵尊と向う三軒両隣を覆う大銀杏には驚いた。一見は百聞にしかずで説明するのは困難。(周雄) ◇洗濯機の置いてある小路というより、軒下をいちょうの木に屋根をつらぬかれた天台地蔵堂、軒伝いの方に驚く。(智) ◇狭い路地の中ほどに佃天台地蔵のお堂があって、大きな銀杏の幹が室内にむき出しになっているのに驚いた。外へ出て見上げると確かに銀杏の大木であった。(斉) |
子育地蔵入り口 |
佃公園 |
◇隅田川がきれいになっり、まわりの高層ビルや行き交う船も春らしく心楽しいものをおぼえた。それにしても風が強かった(隆雄) ◇風の中、中央大橋を渡った。橋中央部の像は、後向きで丈夫そうな女だった。養生中の灯台の前の桜がほころんでいた。(智) ◇春のうららの隅田川をたのしみにきました。ともかくも強風で句作りに心遊ばせる余裕がありませんでした。あたりの風景も来るたびに変わり、だんだんと江戸が遠くなり、時代の波には勝てないのだなあとさびしく思いました。(律子) |
◇佃公園で初花を見たが、公園も整備され綺麗になっていた。(辰也) ◇古い家並みの間の路地を何本も入ってみたが、どこの家も鉢植えをたくさん並べており、佃の住民の心に触れたような感じがした。(斉) ◇江戸の匂いを随所にとどめている佃島であるが、高層ビルに囲まれた観あり、なかなか江戸のムードに浸りきれない。 石川島の人足寄場跡の一部には高層マンションが何棟も建っており、かって集められた人足を上回る人達が住んでいる。片や人生の底辺を這いつくばって生きた江戸時代の人足、他方功成り高級マンションで我が世の春を謳歌している人達、時代の差ばかりではなさそうだ。(柳影) |
佃の掘割 |
この路地も浅蜊炊きたる匂ひかな | 智 |
貝寄風やのれんを出さぬ佃煮屋 | 瓔子 |
強東風に醤の香る佃島 | 好子 |
ものの芽や手押しポンプの井のほとり | 隆雄 |
鳥雲に句帖に余白多きかな | ひで子 |
佃煮屋春の疾風に戸を閉ざす | 淑子 |
春雨の上がりしあとの佃路地 | 柳影 |
江戸の風情残る佃や水温む | 好子 |
隅田川遡上するかに鳥帰る | 斉 |
貝寄風や鳥居の残る渡舟跡 | 斉 |
強東風や水上バスの波しぶき | 柳影 |
総玻璃の水上バスや風光る | 斉 |
◆風が強く川辺には長居をしたくない状態でした。やっぱり佃煮を買ってしまいました。(好子) ◆佃島は周囲に高いビルが林立したが、中はあまり変わっていないという印象ですが、月島は町並みが変わり数えきれない程のもんじゃ焼き屋に溢れていました。(周雄) ◆生まれてはじめてもんじゃ焼きなるものを食べた。何とも云えない味だった。関西人には「お好み焼き」の方がよいかなと思った。(隆雄) ◆久しぶりの虹の会でした。門前仲町から月島まで歩いたのですが、風が強く、大変でした。歩いてくる途中の街は初めてみる風景で、それだけでも楽しめました。気づけば13時。慌てて句を作りました。次回も参加できたらなと思います。(祥平) |