第73回 虹の会 谷中七福神吟行 |
平成20年1月13日
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今回各自自由に七福神のうちのいくつかを選んで吟行した。田端の東覚寺から出発して谷中の天王寺まで4〜5つを選んだ方が多かったようだ。谷中七福神は東覚寺(福禄寿)青雲寺(恵比寿)修性院(布袋)天王寺(毘沙門天)長安寺(寿老人)護国院(大黒天)不忍池弁天堂(弁財天)の7つである。 |
![]() 東覚寺・赤札仁王 |
◇東京に多い七福神詣の中でも、谷中七福神は一番古い方らしい。それだけに十日過ぎというのに大変な混みようなので驚いた。(斉) ◇右膝の関節が痛むので赤札仁王様にお願いをしたくて、一番にお詣りしました。赤札のおかげか何とか日暮里まで歩けました。(隆雄) ◇七つとも回るのは無理と考え、北端の田端から回ることにする。東覚時は赤札仁王で有名なところ。治癒を願う部分に赤い紙を貼り治癒したら草鞋を納めるのだそうだ。赤い紙で仁王様は全く見えず。(淑子) |
◇本堂を裏手に回ったところに庭があり、福禄寿の像がある。急斜面を使った庭はよくできているが、やや込み合っている感じ。池の錦鯉が大変美しい。寒の鯉のゆっくりした動きと、色の鮮やかさにしばし見とれていた。(淑子) ◇庭園では、恵比寿様が池で釣りをしているなど、七福神の像が配置されている。寒鯉がとても美しかった。(瓔子) |
![]() 東覚寺・庭園 |
![]() 青雲寺・恵比寿 |
◇青雲寺には、滝沢馬琴の筆塚があり、境内の梅の木にはまだ固いけれども蕾がたくさん見られました。漢詩の屏風をバックに恵比寿象が安置されていいました。(瓔子) |
◇七福神は小さなのが多かったが、布袋尊だけは飛びぬけて大きく、福相のモデルというべき立派なお顔だった。(斉) ◇修性院の塀はうすいピンクでかわいらしい布袋さまのタイル絵がいくつも飾ってあります。布袋像の横には子供たちの描いた布袋さまの絵が展示され、ひぐらしの布袋と呼ばれて人気があることに納得しました。(瓔子) |
![]() 修性院・布袋 |
![]() 長安寺 |
◇長安寺で狩野芳崖の墓、板碑がありましたが、芳崖の小さい墓に大きい立て札が立っていました。また板碑の裏にあった十六羅漢の石像に長い年月を感じました。(辰也)
◇寿老人の傍らに朱印を頂く人たちの列が出来ていました。朱印とは別に各寺にスタンプもあり、こちらも人気があるようでした。私も田端駅でもらった絵地図にスタンプを集めました。(瓔子) |
◇天王寺さんの露座仏の前で休んでいると、寒雀がやって来て露座仏のお膝で冬日をあびて屯しているのがとっても可愛かった。(隆雄) |
![]() 天王寺・大仏 |
![]() 天王寺・雪吊 |
◇天王寺の雪吊は殊の外見事で吟行疲れが癒されました。(ひで子) ◇天王寺はやはり大仏が中心ですが、 毘沙門天のお祀りしてある横に、敷松葉がかざってありました。話は聞いていましたが、現物を見たのは2回目、1回目は茶室への小径を縁取りしていましたが、今回は参道の横に飾られていました。雪吊は雪なき里の雪吊で優美でした。(辰也) |
御朱印をまづはいただき福詣 | 斉 |
露座仏の膝すべり落つ寒雀 | 隆雄 |
雪吊の太き青竹支柱とす | とめ子 |
富士見ゆる日和を得たり福詣 | 操 |
お飾りの掛る山門札所寺 | 辰也 |
七福神詣一寺に長居しぬ | 淑子 |
十日過ぎなれど混み合ふ福詣 | 斉 |
どら焼を買ふも福神詣かな | 隆雄 |
布袋尊岩のごと座す福詣 | 操 |
碧天へ銛突くごとく雪吊す | 斉 |
金と銀寄り添うてをる寒の鯉 | 瓔子 |
寒の鯉頭寄せ合ふひとところ | 淑子 |
手水舎の水飲んでゐる寒鴉 | 隆雄 |
一尊に一句をめざし福詣 | 操 |
◆今日は北風の寒い中をうろうろ歩いただけと言う吟行で反省しきりです。でも一度歩いてみたいと思っていた夕焼けだんだんを歩いてちょっぴり幸せな気持ちでした。日暮里は温かい下町と言う感じがしました。100メートル毎のようにお寺があると言う谷中には驚きでした。天王寺の近くの交番のお巡りさんに句会場の道を聞いた時、暇なお巡りさんは嬉しそうでした。(ひで子) ◆谷中は墓地が有名ですが、お寺の多さも今更にびっくり。どこを曲がってもお寺に行き当たり、小さなお寺もとてもいい雰囲気でした。お店もひと味違う風情でゆっくり覗きたいと思いました。でもこの寒いのに墓を巡る人の多さにびっくりです。(好子) ◆地図が無ければ迷ってしまう古い家並の谷中を時間を気にしながらの七福神詣となりました。狭い境内に立派な雪吊松があったり、坂の上から富士さんも見えて、季題には事欠かぬ吟行でした。(操) ◆谷中七福神巡り楽しみに来ましたが集中出来ずやっとの七句でした。日暮里はお寺が多く見つける度にお庭を拝見しどこか清々しい気になりました。ともかく集中力を身につけねばと反省しています。(とめ子) ◆どのお寺も朱印場には数名の僧がいて、今が稼ぎ時というはりきりようだった。(斉) ◆谷中銀座においしいうどん屋があり、いつも立ち寄っていたが、今回は時間がなくて、さぬきうどんが食べられず残念だった。歩いているうちに日差しが出て来て、暖かいいい吟行日和となったのは幸い。(隆雄) ◆久しぶりの吟行だったが、朝から寒さと強風に悩まされました。田端の東覚寺から回り始めて人の多さに驚きました。句作にはにぎやかすぎて少しはずれて七福神でないお寺で静かに句作をしました。初めての七福神めぐり、それぞれの福神の福を授かれる一年にしたいと思いました。(なぎさ) |