第83回 虹の会 小石川後楽園吟行

平成21年9月22日



参加者10名
天気晴れ
句会場文京区民センター

円月橋


蓬莱島
◇シルバーウィークの後半のせいでしょうか、普段はあまり見かけない子供連れの家族が多く見うけました。蓬莱島の池を気持ち良さそうに鴨が泳いでいたのは、もう初鴨かそれとも通し鴨か、どちらだろうかと迷って句にできませんでした。(操)

◇円月橋を見るのは今回が始めでしたが、橋と影が円を作るのに感心しました。(辰也)

◇良く手入れされたお庭でよい眺めでした。季節の境目で紅葉もまだまだでした。曼珠沙華が見事に咲いていました。いつ見ても不思議な花です。(なぎさ)
◇今日の小石川後楽園はどこへ行っても朱々と曼珠沙華が咲いており、印象的だった。(周雄)

◇水鳥も楽しそうに池で遊んでいました。とび石伝いに行く池も美しい水をたたえていました。(ひで子)

◇何度も訪れている所だけにかえって俳句にするには難しかったです。秋の水の美しさに心が洗われる思いがしましたが、俳句にはならずじまいでした。(章子)


池辺の曼珠沙華

藤棚の下の曼珠沙華
◇小石川後楽園のこの季節は初めてのせいか、曼珠沙華の多いのびっくり。丁度ほかに花もなく、紅葉にも少し早く、曼珠沙華の天下でした。(辰也)

◇どこを歩いても曼珠沙華が咲いていて賑やかでした。(操)



◇近所の小学校が面倒を見ている学習田は、例年の黄門さん主従五人の案山子が立てられ、秋の気配を高めてくれていた。(周雄)

◇お手植えならむ小学生の植えた田には、黄門様、ドラエもんなどの案山子があり、又、その前でポーズをとる親子もいて面白かった。(智)

◇黄門様そっくりの案山子が、学校田を守っていたのが面白かった。(隆雄)

◇黄門様の案山子の佇った田んぼは、稲刈りを待つばかりでしたが、句は中々できませんでした。(ひで子)

黄門様の案山子

通天橋
◇通天橋、竜田川、木曽川、竹生島、白糸の滝など各地の名所の特徴をとらえた庭造りが面白かった。あまりにも美しい庭園で、苦吟。庭園での俳句づくりは本当に難しい。(隆雄)

◇日本の名所ばかりではなく、蘇堤や小蘆山など中国の名所を模した所もあり、江戸時代の人々には憧れの場所だったのだろうと思いました。緑の小蘆山のふもとの曼珠沙華の赤さが際立ってきれいでした。(瓔子)
◇内庭の近くの池でかわせみの独演会が見られたのは楽しかった。餌の魚取りから空中停止の実演まで観客に囲まれて馴れたもの。(辰也)

翡翠

小路紫峽先生選

萩の前やらずの垣の真一文字伊藤瓔子
池に映ゆ蓬莱島の初紅葉荻野周雄
登高す苑全景が見ゆるかと堀内淑子
西行堂跡と伝へて昼の虫岸本隆雄
いでたちの和洋折衷案山子翁伊藤瓔子
構へたるカメラの前を木の実落つ伊藤瓔子
杖持つは黄門様の案山子かな荻野 操
築山の見晴らし台や天高し池田章子

 
参加者のひとこと
句会場近くの一葉旧居のある菊坂一帯を歩いたが、坂と石段ばかりの路地で門にはどこも秋の草花の鉢が並べられて居て情緒に溢れていた。(周雄)
菅笠の女性が売りに来たお弁当がとてもおいしかった。(隆雄)
園内で久留米絣の売り子さんから買ったお弁当は値段の割に大変おいしかったです。(章子)
五連休の一日が有意義に送れたこ事を感謝しました。何年かぶりで来た後楽園は紅葉も始まり、彼岸花も満開、水鳥も楽しげで良い時季に吟行できました。(ひで子)
吟行記を書く様に言われ、さてなにからと、まずはボランティアによる苑内案内に参加。蘊蓄披露に多少辟易しながら、ついて回る。それなりに楽しめました。ドームの雑踏を抜け、築地塀沿いの道では誰にも会わない静寂を楽しむ。(智)
内庭の近くの池でかわせみの独演会が見られたのは楽しかった。餌の魚取りから空中停止の実演まで観客に囲まれて馴れたもの。(辰也)
小石川後楽園は、虹の会では二回目の場所です。前回は50回の記念の会で園内の涵徳亭を句会場にお借りしたのでした。季節は春、懐かしくページを見てみましたら、今回とは全然違う場所のようです。比較してご覧になってみてください。(瓔子)
東京ドームの入口は人混みで、整理のアナウンスが騒々しかったが、隣接する少年野球場では少年たちが練習試合をしていた。後楽園の中では、程よい量の彼岸花が咲き、大道芸の皿回しを見るなど楽しんだ。後楽園は出口を一つに限っているため、句会場まで思いのほか遠かった。秋とはいえ、暑い日にあたり、参集された方々には申し訳ないことをした。(淑子)