第87回 虹の会 与野公園吟行

平成22年5月22日



参加者11名
天気
句会場与野本町公民館 集会室



JR与野本町駅より徒歩約8分の円乗院とバラ園のある与野公園を吟行した。


   

与野本町駅前のバラ
◇与野は遠いなと少々ためらいましたが、埼京線の快速電車で思いの外早く来れました。駅前の大通りの歩道の真紅のバラの大株に目を引かれ、公園の薔薇も見頃だろうと期待がふくらみました。(操)

◇今日一番嬉しかったのは、電車にいっぱい乗って始めての土地へ来られた事です。駅に降りた一歩に迎えてくれた赤いバラがまなうらに濃く残っています。(ひで子)

◇樗の花が咲いていた。多宝塔の朱色にぼんやりと色を映していたが、句にならず(隆雄)

◇円乗院の樗の花の見事さにしばし見とれました。名前を教えていただき、感謝です。(章子)


円乗院の多宝塔と樗

ばらのアーチ
◇埼玉に住んでいますが、初めてバラ園にきました。見事なバラに感激しました。(恵子)

◇与野公園の真っ盛りの薔薇を見ることが出来てうれしいことでしたが、その美しさに圧倒されてなかなか句には出来ず大変なことでした。句を考えずに見ていたいものと思いつつ園を巡りました。(とめ子)
◇最近に創出されたバラが目立つ。有名なマリアカラスやリンカーンなどの品種に混じり、プリンセスアイコも。
近づくと香のあるもの、ないものがある。香にも石鹸の匂いに使われる系のもの、甘いもの。見比べ、かぎ比べするのも薔薇園ならでは。つるばらで高速道の間に壁を作ろうとしているようなのがおもしろい。キチンと壁になるのが楽しみ(淑子)

つるバラ

アンネのバラ
◇バラ園は、数、色の多さすばらしく、総て満開で申し分なし。横の自動車道の音がなければと本当に残念だ。この期間だけ速度制限をするなど出来ないものかな?(周雄)

◇薔薇園はたくさん花をつけていて、そこらじゅう薔薇の香りがたち込めていました。酔いそうでした。(なぎさ)

◇ばらの句は、ばらが華やかなだけに句にするには大変な事に思えます。(ひで子)
◇公園の噴水の落ちる先の岩の苔は見事な緑色となっていたが、それも句にならず。(隆雄)

◇与野七福神のひとつ弁天様の池。脇に泉があって、畠山重忠公が太刀を洗ったと伝えられている。今は銭洗弁天を祀っている。(瓔子)

弁天池


小路紫峽先生選

弁天の霊泉を引く作り滝隆雄
安政の富士登山の碑下闇に周雄
一輪車薔薇の花殻山と積みとめ子
蔓太き赤き薔薇には赤き棘隆雄
プリンセスミチコは楚楚たる薔薇ならず律子
おにぎりをほおばる頬に若葉風なぎさ
首伸ばす亀に噴水しぶきけり章子
鍔小さき帽の園丁薔薇手入れ
多宝塔見上ぐる空に黄砂降る隆雄
名刀を洗ひし泉銭洗ふ隆雄
歩をとどむ薔薇の名札の変はるたび瓔子
水筒を机上に句会薄暑なる
風鐸を鳴らす風あり花楝律子
ドレス着てバラと絢爛競ひけり恵子

 
参加者のひとこと
苦吟の一日でした。公園の近くのアイスクリーム屋が目に入り、食べたかったが時間切れで残念だった。(隆雄)
緑いっぱいの良い季節に良い所を吟行でき、有難い事でしたが、句の方はなかなか思う様にはいかず、反省しきりです。(ひで子)
久しぶりの吟行でしたが、お天気もよく薔薇も盛りできれいでした。家から近いのでまた色々な季節に来てみたいと思います。(なぎさ)
初めて訪れた与野公園は、バラ園と噴水の池、児童公園と見どころが多く、特にバラはちょうど見頃で来てよかったと思いました。(章子)
我家の狭庭のばらも盛りであるが、今日は薔薇園の吟行、電車の乗り継ぎを間違いながらたどりついた。明日は雨の予報のせいか、子供連れ、カップルなど多かった。ベンチの上に立ち上がって写真をとっている人がいたが、少し高くなると景色は違うのだろう。試したかったが遠慮した。(淑子)
久しぶりの虹の会でしたが、以前来たこともあり、目標の円乗院多宝塔をめざし不安なく参加させていただくことが出来ました。郊外を走る武蔵野線に揺られ、代田、植田の風景も眺めることが出来ました。与野公園のばらも今が盛り、緑の奥に多彩な色を透かしていて、とても素敵でした。(律子)
円乗院の門を入るとすぐに大きな欅があったのに、それがいつのまにか無くなり、しかも地蔵堂や鐘楼までも消えていて、ほんとに驚きました。風情が失われていくように感じられます。ちょうど薔薇の見頃に会場が取れ、皆さんに来ていただくことが出来て良かったと思います。(瓔子)