第93回 虹の会 九品仏吟行

平成23年7月31日



参加者14名
天気曇り時々小雨
句会場奥沢地区センター



通称九品仏の正式な名称は、浄真寺。東急大井町線九品仏駅下車すぐである。
等々力渓谷と併せて吟行なさった方もあったようだ。


     

仁王門
◇初めて九品仏を訪ねました。入山料無料。有難いことです。(彰宏)

◇都心の寺町と違い、求道の気持ちが全面に出ているようで、静粛な気分になった。(享子)

◇広くて有名なのに吟行記、吟行案内にはあまり顔をだしていませんが、ひろびろとして、古い建物、大樹のならんで絶好の吟行の場所と思いました。
参道の入り口の並木のなかに[銃猟禁止警視庁]と難しい文字で書かれた古い石柱の禁止札,九品佛周辺の昔を思い出させます。(辰也)
◇土塁のある広き寺領と大夏木、上品な仏像に感動しました。九品仏のお堂が暗いのが残念でした。(彰宏)

◇都心と思えぬ静けさと深い翠に囲まれたお寺にびっくりしました。九体の阿弥陀仏も大層立派で感激しました。お堂の中がもう少し明るければと残念でした。(隆雄)

◇三つのお堂に三体ずつ阿弥陀仏が安置されています。上品上生から下品下生まで、それぞれ印相を違えての九体の阿弥陀様が揃っていますが、扉が閉まっていて、中も暗く、よく拝見できませんでした。(瓔子)

三仏堂

九品仏の大銀杏
◇九品仏は立派なお寺で名木のイチョウが青銀杏をたくさん落していました。(律子)

◇銀杏黄葉の頃に時々来る九品仏ですが、夏の木立は一段と高く感じました。時々小雨が降る天気のせいか、思ったほど蝉は鳴いていませんでした。(操)
◇初めて伺いました。涼しい日でしたので、楽でした。ここも又都心とは思えない古木、大樹に心が落ち着きました。
鷺草がもっと咲き揃えば、又素晴らしいかも?
(多賀子)

◇鷺草は、まだ一輪しか咲いていなかったのが残念。(好子)

◇友人がここで鷺草のスケッチをして美術展に入賞したのを思いだします。鷺草はもう少し先のようです。(辰也)

鷺草園

閻魔堂
◇九品仏ではあまり時間がとれなかった。閻魔様におさいせんを上げ忘れてきたが、大丈夫かな。(淑子)

◇閻魔王の脇には、奪衣婆が控えていて、そちらのほうがやや不気味。(瓔子)


小路紫峽先生選

増水に注意の札や滝の道淑子
掃苔や夫は線香妻は花瓔子
谷川に沿ひたる遊歩道涼し章子
高笑ひするや閻魔の口開けて
一輪の鷺草カメラマン多数多賀子
木下闇かてて加へて堂暗し彰宏
鐘楼を覆ふ木立や蝉涼し
涼しさを恃みとしたり吟行すひで子
閻王に灯す真紅のお蝋燭瓔子
藪蚊をば払ひつつ読む寺縁起享子
滴りの緞帳なせる行場かな律子
作り滝水の少なくしぶき派手多賀子
滝涼し役の行者も打たれしと律子
口元は呵呵大笑や閻魔王彰宏
本堂に音を響かせ作り滝

 
参加者のひとこと
二三日前迄の暑さもやや治まり、暑がりの私も思ったより楽に吟行ができました。俳句をしていなければ家に居て何もしないで終わって了う事を考えて、吟行の出来る有難さをしみじみ思った一日でしたが、句の方は相変わらずの出来で反省しきりです。(ひで子)
初めての吟行地はいつも楽しい。等々力渓谷と九品仏を巡ったが、雨に洗われて緑が美しい。気温が低めで風があって熱中症を気にしないで済むことは何よりのことであった。都心の駅前に渓谷があろうとは・・・。思いの外に深い森で武蔵野の大地の息吹を吸いました。お世話して下さった方ありがとうございました。(とめ子)
雨模様であったが、涼しくさわやかな吟行であった。(享子)
この時期にしては大変涼しい吟行で助かりました。最初の吟行地の等々力渓谷に時間をとられ、九品仏では句が出来なかったのが悔やまれます。思いのほかすばらしい浄真寺の境内、いつまでも座っていたいと思いました。どうも有難うございました。(章子)
今年は三年に一度のおめんかぶりの年に当たるのが、参道の樹に案内がくくられていました。来てみようと日時を記しました。(操)
都心とは思えぬ深山幽谷の趣とある案内に惹かれ、まず等々力渓谷に行ってみました。今年は遅れている蝉時雨を聞けるかなと期待してましたが、ちょっと無理でした。近くに環状道路が走っているとは思えぬ静けさ、ともかくも涼しい風が心地よく、心配していた雨もたいしたことがなくて絶好の吟行日和でした。(律子)
八月十六日の「おめんかぶり」の行事も拝見したく思いました。稚児さん募集のポスターが目につきました。子供さんにとってはとてもよい経験となることでしょう。雨が上がれば蝉の声、蝉が鳴きやめば小糠雨、という一日でしたが、涼しくて何よりでした。(隆雄)
送り梅雨の中、等々力渓谷、九品仏とも豊かな茂りがすばらしかった。八月十六日が三年に一度のおめんかぶりで是非見物に来たいもの。(周雄)
等々力渓谷は都心とは思えぬ大茂りで天候の悪いのもあり、涼しい吟行となった。つづいての九品仏は、私にとっては散歩コースの一つであり、あまり新鮮さはなかったが、緑がいっぱいで思わぬ森林浴気分となった。(好子)